生命保険のクーリングオフ制度

生命保険のクーリングオフ制度とは

法律にもとづく消費者保護のための強力な制度としてクーリングオフが知られています。

 

これは商品やサービスの契約をいったん申し込んだ後でも、一定の条件のもとでその申し込みを消費者のほうから取り消すことができるという制度です。

 

生命保険の場合にもこのクーリングオフの制度が法律上は認められていますので、場合によっては活用が可能です。

 

生命保険におけるクーリングオフ制度の内容

生命保険におけるクーリングオフ制度は、クーリングオフに関する書面を受け取った日、または申込日のいずれか遅い日から、その日を含めて8日以内であれば、理由を問わずに消費者のほうからその申込みを撤回または解除することができるという制度のことです。

 

このように申し込みの撤回などがされた場合には、生命保険会社はすでに払い込まれている保険料を全額、契約者に返金しなければなりません。

 

通常はこのような内容ですが、生命保険会社によっては最低ラインの8日という期限ではなく、10日や30日などの切りのよい日付にまで任意で延長しているところもあります。

 

また一般に保険契約のなかには責任開始期が定められているものですが、なかにはそういった定めがない場合も存在します。

 

この場合は契約の申込日または第1回保険料の払込みの日のいずれか遅い日というのが期限の始まりとなります。

 

もしも第1回保険料をクレジットカード払いにした場合には、契約の申込日またはクレジットカードの有効性を確認した日のいずれか遅い日という取り扱いになります。

 

クーリングオフという制度そのものは、何も生命保険に限ったことではなく、そのほかの商品やサービスの売買の場合にも存在しています。

 

ただしすべての売買に適用されるわけではなく、キャッチセールスやテレアポといった、消費者が熟慮するいとまがない営業形態などに限られています。

 

クーリングオフをする場合の方法とは

生命保険においてクーリングオフをしようとする場合の手続きですが、これは口頭や電話などの方法では認められていません。

 

かならず生命保険会社の本社または支社あてに、書面の形式で郵送することになっています。書面に記載すべき事項はいくつかありますが、基本的には撤回または取り消しをしようとする契約が文章の上から特定されることや、クーリングオフをする意図が明示されていることなどが重要となってきます。

 

特に共通した様式はありませんが、具体的には書面を記入した日付、撤回や取り消しをしたいという意思やその理由、契約者の住所・氏名・生年月日・電話番号、被保険者名、保険の種類や証券番号などが盛り込まれるのが普通です。

 

そして最後に契約者がみずから署名捺印をしておきます。この場合の捺印は契約書に押捺した印鑑と同じものがよいといえます。

 

また契約者がもしも未成年の場合は、これらの事項に加えて親権者も署名をしておく必要があります。

 

生命保険会社によっては、契約のしおりや約款などに、クーリングオフの申出書の雛形が掲載されていたりすることがありますので、事前に読んで参考にします。

 

クーリングオフの申出日は郵便局の消印で判断されますので、期限が間近の場合は直接郵便局に出向いて内容証明郵便などで送付するのが確実です。

 

クーリングオフができない場合もある

生命保険の場合に気をつけておきたいのが、クーリングオフ制度が適用されない場合も存在するということです。

 

手続きだけを済ませても実際に効力がないのでは意味をなさないので、そのあたりも事前の知識としては持っておいたほうがよいでしょう。

 

たとえば新規に生命保険を契約した場合は当然のこととして制度の対象になりますが、既に締結している契約に対して途中で特約を付加するような場合や更新をする場合などは対象外となっています。

 

契約に当たって事前に医師による診査を受けた場合なども、契約をしようとする明確な意思が契約者にあったことが明らかなのでやはり対象外となります。

 

ほかに保険期間が1年以内のごく短期の契約の場合なども対象から除外されています。

 

こうした細かな条件などについては生命保険の種類や保険料の払込方法などによっても異なりますので、特にトラブルがなければ生命保険会社に直接電話などで確認したほうが早いといえます。

 

もしもクーリングオフが認められず、契約がそのまま開始してしまった場合ですが、途中解約というかたちで契約を打ち切ることは可能です。

 

その場合はすでに支払った保険料はほとんど返還されることはありません。たとえ約款に解約返戻金の規定がある場合でも、早期の解約は返戻率が著しく低いのが普通です。

 

生命保険のクーリングオフまとめ

生命保険の契約においては、申込日などを基準として8日以内であれば、消費者からの契約の撤回や取り消しができるクーリングオフ制度が認められています。

 

その手続きは契約の内容や撤回の意思などを書面にして生命保険会社に郵送をする方法により行います。

 

しかしすでにある契約の更新や短期の契約などの場合には認められないこともあります。

 

この場合は途中解約で対応することになりますが、解約返戻金があったとしてもきわめて少ないのが実態です。